お知らせ



2012年8月31日金曜日

音風景でつづる家康の散歩道〈夏の章〉


これまでに行った音の泉サロンはままつ分室の活動を、少しずつ紹介していきます。

昨年(2012年)8月26日(日)に、浜松市の観光コース「家康の散歩道」をサウンドウォークするシリーズの2回目、〈夏の章〉を行いました。




第1回の様子はこちらをご覧下さい。

参加者は、3組の親子の他、家康ファンの方、音楽関係者、音に興味のある方など19名。さらに、静岡新聞社と中日新聞東海本社の記者さんも同行し、スタッフを含めると総勢23名での「音聴き歩き」となりました。

午前10時にJR浜松駅に集合し、バスで犀ヶ崖古戦場へ。



犀ヶ崖古戦場では簡単なオリエンテーリングのあと、早速「耳をひらく」ウォーミングアップ。聞こえた音を全部リストに書き留めていきました。蝉の声、砂利を踏みしめる音、車の音、人の声....いろいろな音な音が耳に届きました。

犀ヶ崖古戦場をあとにして、遊歩道をのんびり散策。参加者の皆さんはそれぞれ、聞こえた音、発見した音をリストや地図に書き込んでいきました。

小学4年生の男の子が「みんなちょっと来て!」と。
何か面白い音を発見したようです!

浜松城公園ではちょっと一休み。皆さん思い思いの場所に座って約3分間程じっくり耳を澄まして、周りから聞こえてきた音を図や線で描く「音風景スケッチ」をしました。

普段慌ただしく生活している中、このように静かに音に集中する時間を持ったことはとても新鮮だったようです。

浜松城公園入り口で。あれ?何か聞こえてきたゾ?

浜松城公園からは、家康公鎧掛松→東照宮→二代将軍秀忠公誕生の井戸までの道のりを、蝉の音、水の音、車の音など、きこえた音を書きとめながら歩いていきました。

「家康公鎧掛松」は、三方ヶ原の戦いで敗走した家康が、ようやく浜松城まで戻ることができた安堵から、この松に自らの鎧を掛けたとされる松で、浜松市役所の敷地内にあります。参加者からは「こんなまち中に家康ゆかりの松が!?」と驚きの声が上がりました。
松は、松の喧噪をじっと見守っているかのようでした。


その松から歩くこと約5分のことろにある東照宮でも、こんなまち中にあることに皆さん驚いていました。しかし、不思議とまちの騒々しさは遠くに聞こえ、静かな佇まいでした。


サウンドウォークのあとは、クリエート浜松の会議室で、参加者のみなさんで聞いた音について「ふりかえる」ことをしました。
それぞれが作成した音のリストを見ながら、「どんな音」を「どのよう」聞いたのか確認し、発表し合いました。発表し合うことで、「気づかなかった音があったこと」「人によってそれぞれ、色々な聞き方をしている」がわかりました。

また、東照宮から二代将軍秀忠公誕生の井戸までは、だんだんJR浜松駅方面(よりまち中)へ近づいていっているにもかかわらず「音が聞こえなくなった」という発言も出て、音の視点から「まちの空洞化」を認識できました。

このように、音から環境を眺めてみると、様々な発見や気づきを体験でき、有意義な集いとなりました。

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